2001年3月31日に活動の幕を閉じた、ピチカート・ファイヴ。本作は、TRIADレーベル在籍以降のヒット、全20曲を収めた2枚組シングルコレクション。
東京を感じさせるシングル集。東京に来たことのある人、また住んでいる人がそれぞれの風景
―電車風景だったり、広々とした通りだったり、会った人だったり、キラキラしてきれいな部分
を思い出させられるアルバム。そろそろイルミネーションが光りだす季節なのでこのアルバムでより「らしい」演出をしてみたらどうでしょうか。
[遠藤　香]

写真家・荒木経惟が、癌で亡くなった陽子夫人との生活を写真で綴ったフォトエッセイ『東京日和』。それを、個性派俳優の竹中直人が監督、出演して映画化した話題作。
様々な映画で『東京』という題材は使われ、その表現は千差万別となっている。荒廃した東京、暴力の東京、憧れの東京、最先端の東京･･･
作品によってこれほどまでに『東京』は変化するものかというほどその人の『東京』は異なるものです。
近年のそれらをモチーフとしたものはどこか寂寥感の残るものが多いですが、この作品は『東京』に少しでも愛着がある人が見るととても素敵な見え方がするかもしれません。
[遠藤　香]

今敏監督による長編アニメーション。
クリスマスの夜に捨てられた赤子を見つける3人のホームレス（家出少女、元ドラッグクイーン、元競輪選手）。3人赤ん坊の母親を探しに行くのだが･･･。

東京の街、ホームレスのいる電車、を見事なまでにアニメーションならではのタッチでリアルに描ききっている。今監督ならではのいい意味でわかりやすく、心地のよい伏線。いろいろと切ない気持ちや考えさせられるものがあるのだが、全体を通して痛快で非常に後味のよい作品。
音楽を担当するのが鈴木慶一とムーンライダーズの面々という意外な豪華さ。
[遠藤　香]

アキバ系単語学習本。略して「萌え単」。こちらバカにしてはいけないくらいの大ヒット。一時生産が追いつかないくらいだったんですから。何が「萌え」なのかといえば、英単語を使った例文がアキバ系なんですね。それが分かりやすいかどうかは、文化によるかもしれないですね。ある意味意訳っぽいのもあったりするし、逆にアキバ文化が分からないと日本語の部分で分かりませんっていう人もいるはず。
でも、この本のいいところっていうのは英語に対する苦手意識がなくなるっていうこと。受験向きとはいえませんが、面白半分に見てみると意外と頭に吸収されるかもしれないですよ。

[堀江　健太郎]

バブル期、70's～80'sに東京のあちこちにあった音楽喫茶の話。
カフェにまつわる物語と自分の物語を綴るエッセイ。
東京のカフェブームの際に発行された本ですが、おしゃれなそれではなく、恥ずかしいまでのリアルな自分と社会を映し出したどちらかというと泥臭い本。

カフェ好きな方、カフェが生活の一部になっている方にはお勧めです。

[遠藤　香]

『ビリケン』など、阪本順治監督作品の脚本家・豊田利晃の監督デビュー作。
主演はコメディアンの千原兄弟の千原浩史。彼がコメディアンだということをすっかり忘れてしまうほど、痛々しく生々しい荒廃した青春物語。
渋谷は汚い町なのだが、バイオレンスタッチでより汚く、生臭い描き方をしている。

監督は本作で日本映画監督協会新人賞を受賞。

[遠藤　香]

山手線のターミナル駅を中心に、
昭和30年代の東京の風景と現在の東京風景を定点観察した本。

東京の姿は生き物のように変わる。
新宿高島屋はかつてさびしい貨物駅だった。
恵比寿ガーデンプレイスはビール工場だった。

東京はさらに変わり続けるのだろう。
[飯田　春生]
URL：4563 rebirth

「東京」を知らない人には距離感や、使い勝手のわからない路線や道路の名前が続々と出てくるアーティスト。「東京」に対してどういう思いがあるのかは計り知れないが、東京にあこがれる人は彼女のおかげで増えたに違いないと思います。
焦燥感・郷愁感溢れる一枚をおすすめ。

[遠藤　香]

[東京の素顔]
http://www.mid-tokyo.com/01/map.html

山手線が走るのは、山有り谷有り崖有りの丘陵地帯。
ただ乗るだけでは余り気づかず。

田端に山手線唯一のトンネルがあって、
少しばかり丘陵の片鱗が見える。

[滝野川探検隊]
http://www.takitan.com/nazedarou.htm

[飯田　春生]
URL：4563 rebirth

[仙石線写真集]
http://idumi-hinomoto.cool.ne.jp/senseki/photo/205_3100/205_3100.html
山手線で走っていた電車は
今は東北で走っている

かつて東北で走っていたかつての山手線似の
電車、現在は川越線と八高線で走っている。

[JR東日本川越電車区103系編成表]
http://borubi1.hp.infoseek.co.jp/hae103.htm

今ではこの鶯色の電車も懐かしい思い出

[飯田　春生]
URL：4563 rebirth

　俳優としても活躍する利重剛監督の映画。メインキャストとしては本格的な映画初主演となる中谷美紀。そして永瀬正敏。

　風俗に関するドキュメンタリー番組を制作しているクルーと、ホテトル嬢のキョーコという女性を探す男が出会い、そして関わる人すべてがキョーコという女性に興味を持ち探し始める。渋谷、新宿、秋葉原、原宿と山手線沿線を舞台に物語は展開されていく。そんなものすごく大まかなあらすじ。
　ドキュメンタリーの取材としていろんな人にインタビューをしているのだが、その面々やちょっとした出演者が豪華。ただし95年の映画のため、みんな少し若い。

　こんな中谷美紀のようなホテトル嬢がいたら、そりゃみんな心奪われるよ。とか思わずに、ちゃんと映画にのめりこんで、謎の女性キョーコとはどんな人なのか観てみて下さい。

[堀江　健太郎]

２度目の紹介で申し訳ないです。ふたたび[セシル]です。
すでに廃盤になっている1stの再発盤なんですが、
ただの再発ではなく、ジャケットも一新で新曲２曲が含まれています。

その新曲のM-6.ビルの隙間に打ち上げ花火
これがまた名曲なんですよ。
この曲の歌い出しが
「仕事帰りの山手線　ビルの隙間に打ち上げ花火♪」
というわけなんです。

地方から上京して就職した若者は
都会には向いてないのかもと疲れ気味
電車の窓から見た打ち上げ花火を見て
いつもと違う東京を感じ
あのキラメキは故郷の花火も同じ
東京の空の下のみんなにも平等なんだと勇気をもらい
もう少し頑張ってみるよ
みたいな曲で、メロディーはポップなのに泣きそうになります。

仕事が辛い、うまくいかないとか考えちゃってる人は
東京っ子でも必聴です。

[堀江　健太郎]

山手線のターミナル駅を中心に、
昭和30年代の東京の風景と現在の東京風景を定点観察した本

東京の姿は生き物のように変わる。
新宿高島屋はかつてさびしい貨物駅だった。
恵比寿ガーデンプレイスはビール工場だった。

東京はさらに変わり続けるのだろう。

[飯田　春生]
URL：4563 rebirth

いわずと知れた手塚治先生の名作。
金持ちからは法外な料金で治療をし、
貧しい人へは下手な子芝居をしてタダで治療してしまったり。
そんな人情味溢れる無免許の医者漫画です。

どれももちろん面白いのに、
あえて４巻というのはテーマが関係してます。
この４巻には「山手線の哲」という話が収録。
山手線を縄張りにしているスリのおじさんの話。
ちょっとルパン三世の銭型とルパンの関係を思い出しちゃう話ですよ。

[堀江　健太郎]

「なんでも代行屋」を営む中年男のもとに、ある日「東京の流行の場所を案内してほしい」と謎めいた美女が訪ねてくる。彼はいぶかしがりながらも1日ガイドを務める。仕事後電話に吹きこまれた伝言から、翌日再び女のホテルへと出向くと、そこには血まみれの男の死体が残されていた･･･。
竹中直人演じる「なんでも代行屋」の中年男。これほどまでにせつなくラストでないてしまう映画を私はほかに知りません。東京をここまで鮮やかに切り取れる映画もほかにはないのでは、と思いました。
山手線でいうと新宿が多方面に出てきます。ただ、時代が少し古いのでちょっと昔の新宿です。
[遠藤　香]

2001年3月の解散から1年。ピチカート・ファイヴの名曲が、豪華なアーティストたちによって甦った。キリンジ、デューク・エイセス、水森亜土、和田アキ子ほか、信じられないような充実作。
いわゆる「渋谷系」と呼ばれる音楽ジャンル。1990年代前半に騒がれた音楽ジャンルではあるものの現在の線引きは不明瞭。
しかし渋谷にいる若者の大半はこのCDを持っているのでは？というほどの豪華さ。渋谷系ではない方にもお勧めの一枚。
【収録曲】
1.美しい星 / オリジナル・ラヴ
2.世界は1分間に45回転で廻っている / 岸野雄一
3.It’s beautiful day / Qypthone
4.nonstop to tokyo / Rip Slyme
5.新しい歌 / デューク・エイセス
6.皆笑った / 水森亜土
7.テーブルにひとびんのワイン / 南佳孝
8.野いちご / 野本かりあ
9.メッセージ・ソング / 曽我部恵一
10.あなたのいない世界で / コシミハル
11.私のすべて / 夏木マリ
12.One Two Three Four Five Five Six Seven Eight Nine Ten Barbie Dolls / Hair
13.戦争は終わった / 有近真澄
14.きみみたいにきれいな女の子 / Reggae Disco Rockers
15.悲しい歌 / 和田アキ子
16.陽の当たる大通り / キリンジ
17.マジック・カーペット・ライド / 市川実和子
[遠藤　香]

2004年10月のテーマは「山手線」。

山手線にゆかりのあるお勧め情報をあらゆる角度からお勧め致します。
レビューとして、そして今回のテーマのポイントはどこなのかに注目して、お楽しみいただけたらと思います。