January 27, 2005

[↑浮く]マグノリア

マグノリア<DTS EDITION>
出演: ジェレミー・ブラックマン, トム・クルーズ, その他
監督: ポール・トーマス・アンダーソン
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L.A.を舞台に、死期を迎えたTVプロデューサー、彼が捨てた息子、ガンに侵された人気司会者らさまざまな人間の24時間を描く。
のっけからの展開がラストを期待させる物で、長時間の映画ですが中だるみせずするっと見られました。(この手の作品が駄目な人はすぐ飽きてしまうかもしれませんが・・・)
聖書の中にあるエピソードに基づいているらしいのですが(本編中にも出てきます)、その辺はあまり詳しくなくても見られると思います。
あれと、これと、これと、あれ。がすっきりと、しかも派手にラストで感動を呼んでくれます。私が何かに苦しんでいるときにきっと誰かも苦しんでいて、ぎりぎりで生きているんだなーと少し気持ちも楽になれた作品でした。

[遠藤 香]

[↑浮く]グーニーズ

グーニーズ 特別版
監督: リチャード・ドナー
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もう、いわずと知れたスピルバーグが原案・製作総指揮を務めたアドベンチャー。誰もが一度は見たことがあると思います。
もう、落ちこぼれ少年団“グーニーズ”とか宝捜しとか、子供の頃にワクワクしたものが目白押し!大人になってからも見直すとまた、「懐かしい」というより、子供の頃の気持ちがリアルに再現される感じでよみがえります。「いまさら」だからこそもう一度見ておきたい一本!

[遠藤 香]

[↓沈む] 最終兵器彼女

最終兵器彼女 (1)
著者:高橋しん
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 ドラマにもなった『いいひと』の作者が、全く違ったテーマで人の絆や刹那さなどを描く漫画です。いいひとではスポーツメーカーの社員が、学生の駅伝に力を注ぐストーリーでしたが、この漫画では戦争がテーマになってます。それも見えないところで、誰がやっていて、何が原因なのかもわからない戦争。平和だと思っていた日常に、少しずつ戦争が忍び寄ってくるのです。
 そしてありえない展開として、タイトルの通りに主人公の彼女は改造されて戦争の道具になってしまったのです。こんなあらすじではバカげた話と思うでしょうが、これがもうかなり切なくて、心苦しくなるんです。連載で読んでいたのですが、終盤はもう、毎週涙なみだでした。
 沈むと言うほど突き落とされるような話ではないですけど、やっぱり戦争の話って辛いです。

[堀江 健太郎]

[↓沈む]ウエスト・ウイング

ウエスト・ウイング
著者:エドワード ゴーリー
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エドワード ゴーリーの文字の無い絵本。文字が無いに彼らしい独特の韻を踏んだ展開が見られる本。どこの西棟(ウエスト・ウイング)なのかも、いったい何が描かれているのかもすべてが見るものの想像力にゆだねられてしまう、途方もなく怖い、絵本となっています。
幻想的な作風とアナグラムで非常に読後に暗いどぶの中に押し込められた気持ちになってしまいます。
想像することのトレーニングにはもってこいな本ですが、想像しすぎると落ち込んで帰ってこられなくなりそうです。

[遠藤 香]

January 20, 2005

[↑浮く] Rez

 『打って 乗って 絶頂へ』というキャッチコピーで世に出た家庭用テレビゲーム。やってみれば確かにそういうゲームです。ゲーム操作は簡単で、単純だなーと思いつつやっていると、なんだか段々と病み付きになってしまうんです。このゲームはある意味での音楽ゲームなわけですが、ゲームのジャンルとしてはシューティングゲーム。BGMは地味にビート刻んでるのですが、敵を打ち落とすことで音が発生。ガンガン打ち落としてると自然といいリズムになってきて、トランス状態になってしまいます。

 そして映像も芸術的。ホログラムのような幻想的な世界。ワイヤーフレームで構成されているにも関わらず美しい。この色味とか他にはない凄さ。映画「TRON」の世界にも似てます。

 クラブ音楽や打ち込み系の音楽が好きで、ついでにVJとかクリエーター系映像が好きな人は、やるべきです。絶対に。

[堀江 健太郎]

[↓沈む] SIREN

リアルな「恐怖」を描くサバイバルアドベンチャーゲーム。とある村を襲った異変はとどまることを知らない恐怖の連鎖を生む。プレイヤーはこの村で絶望的な日々を過ごしているそれぞれの人物の立場で、生き延びる道を探していきます。
このゲームの何が厭というと…登場人物の誰もが決して美形ではなく、妙に親近感が沸く。そして服装もいつの時代にも差し障りの無いスタイル。
そして決めては仲間ですら・・・という様様な禁忌をクリアしていくところにあります。
決して健康的なゲームではないですね…。

[遠藤 香]

[↑浮く] ミトン

ミトン
監督: ロマン・カチャーノフ
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パペット・アニメの短編集。仕事でクサクサしたときや、疲れきっているときに必ず見るようにしています。泣きたいくらいにやさしくてあったかい作品です。人形の表情が豊かで、言葉がわからなくても、その表情などで内容がわかるような気がします。
仕事や色々なことに疲れきってしまっている人。見てみてください、本当に癒されちゃいます!

[遠藤 香]

[↓沈む] 山の郵便配達

山の郵便配達
出演: トン・ルゥジュン, リィウ・イェ, その他
監督: フォ・ジェンチイ
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1999年に中国アカデミー賞最優秀作品賞・主演男優賞を受賞した、山間地帯の郵便配達の親子の姿を通して、人間のぬくもりや、家族の絆を描いた感動ドラマ。長年郵便配達を勤め上げた男が息子に仕事を引き継ぐため、2泊3日の過酷な道のりに出発する。
お正月と年末の深夜番組で放送されていました。何故か二回も見てしまいました。なんだか何十年も自分の仕事を誇りに思い、自分の中の信念を貫いて引退していく…そんなことが私はできるのかなー?と少ししょんぼりしてしまいます。

[遠藤 香]

January 12, 2005

[↑浮く] ワンダフルライフ

ワンダフルライフ
出演: ARATA, 小田エリカ, その他
監督: 是枝裕和
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学校風の建物の中に集められた22人。職員にこう言われる-あなたは昨日、お亡くなりになりました。あなたにとって一番大切な思い出をひとつ選んで下さい
思い出は職員たちの手で撮影され、最終日に上映されるという。
死者たちは淡々と自分たちの過去や大切な過去を思い出し、語り始める。焦燥・諦め・悔い。それぞれがそれぞれの思い出を選び、また選べないでいる。
見ている私も彼らと同じように「大切なことって?」「私の生き方って?」と悩みだす。しかし、純粋で淡々とした映画からは説教臭さは感じられず、見た後にとても清清しい気持ちにすらさせてくれる。
大切な人がいる人、悩みを抱えている人、全ての人に時間のある時ゆったりと見てほしいです。


[遠藤 香]

[↑浮く] チャルメラ

自分の個性でラーメンを作ることができるゲーム。町の人の人情や評判を元に、その地域にあったラーメンを開発していく。色々な人の無理難題や我儘に付き合うとアイテムや材料がもらえるというなんとも心温まるゲームです。飽きやすいですが、ゲーム後暖かい気持ちになり、ラーメンが食べたくなってしまいます。


[遠藤 香]

[↓沈む] 呼吸

「インターネットの掲示板で話題となっているカリスマ、リリィ・シュシュ」という架空のアーティストのイメージをベースに、『スワロウテイル』で知られる岩井俊二監督が映画『リリィ・シュシュのすべて』を撮影。本作は岩井俊二の原案にもとづき、小林武史が音楽を担当し、女性ヴォーカル、サリュが清らかな歌声を披露する、『リリィ・シュシュのすべて』のオリジナルアルバム。
映画の内容もほの暗い感じでしたが、このアルバムを聞くと見た後のぐっと苦いものを飲み込んだときの気持ちがよみがえる。これほどつらくよみがえる物も珍しいです。
ただ、楽曲は小林武史"らしい"作りこみになっているので小林武史好きにはたまらない一枚ではないでしょうか。


[遠藤 香]

[↓沈む] 窓に地球 初回限定盤DVD付き「スペシャルBOX仕様」(CCCD) [LIMITED EDITION]

キセルの音楽は不思議でふわふわと浮かせてくれるのだが、気分は悲しいような、懐かしいような不思議な感じになる。例えて言うなら水の底に沈んでじっとしている感じ。
この作品はDVDの特典があり、「砂漠に咲いた花」の砂絵アニメーションがついています。
本当に不思議と落ち着いて沈んでいきます。


[遠藤 香]

January 06, 2005

[↓沈む] 死にたい

落ち込んだ負の力を笑いへ変換するサイト。沢山の人の失敗談など、死にたいと思わず思ってしまった瞬間が書かれています。あー、みんなこういう経験してるんだなーと思ったり、ありえない話にまだまだ自分は幸せだと思ったり。何も思わないけど、とりあえず面白いから見てみたり。そんな暗い雰囲気の中、楽しく送られているサイトです。

[堀江 健太郎]

[↑浮く] 楽園 

楽園
著者:鈴木光司

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 鈴木光司といえば、リングで一躍有名になった作家ですが、私に言わせればこの人はホラーよりファンタジーの方が断然面白い!リングも確かに怖かった。いないもの、書かれていないものを感じてしまい、読んでいる自分ですら1週間で死ぬんじゃないかと焦って読破したように、ありえないくらい怖かった。でも、その力がファンタジーで発揮されると、それこそとても気持ちがよい作品になる。
 おおまかなあらすじは1万年を貫き通す壮大なラブストーリーなわけで、3部構成で3つの時代でお互いを求め、見つけ出す旅をするのです。そういった恋の行方も気になりますが、なにより冒険部分の描写に引き込まれます。
 ホラーは苦手でもこちらなら誰でも、子供でも楽しめると思います。このスケールのでかさに、読み終わったあとは自分もまだまだだ!となんだかやる気が出てくるはずです。

[堀江 健太郎]

[↑浮く] 耳をすませば

耳をすませば
原作:柊あおい
監督:近藤喜文
製作プロデューサー・脚本・絵コンテ
宮崎駿

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これは知らぬ人がいないと思いますが、ジブリ作品です。原作は柊あおいのコミックで、監督も宮崎駿ではないのですが、制作には関わってるのでしっかりジブリ色になってます。ラピュタやナウシカももちろんいいのですが、浮き沈みを考えるとこの作品を選ばせてもらいます。
作家の夢を追いかける少女と、バイオリン職人を目指す少年のドラマ。純真無垢とはこういうことかと、改めて初歩という気持ちを思い出せてくれる作品です。
見終わった後には、モヤモヤした気分もスーッとスッキリ、初心に戻って新しい気分で頑張ろう!って思わせてくれます。

[堀江 健太郎]

[↓沈む] Mr.Children 深海

これを聴くとドップリと沈んでしまいます。いいんです。いい曲沢山入ってるんですけど、ものすごく沈みます。学生時代に久しぶりにミスチルでもと、ふと聴いたのがこのアルバムで、落ち込み過ぎて1週間引きこもってしまったほど。
ちょうどこのCDを制作していた頃に、桜井氏は死について考えていたという時期だけあり、テーマがずしりと重たいです。ただ、うかつには聴けないけれど、ミスチルのアルバムの中でもいいものだと思いますよ。

[堀江 健太郎]