知らない人

Vol.19

人見知りが知らない人と遊ぶ・・・そんな御無体な。
私を知っている人は私の人見知りをご存知でしょうか。・・・実は物凄い人見知りなんです。
いつまでもこのままじゃいけないと思い、チャレンジです!
Text:遠藤 香
「人見知りします」と言って、まず100%に近い確率で、「嘘だ」といわれてしまいます。でも実はとっても立ちの悪い人見知りなんです。
道路で会う人見知らぬ人、仕事でかかわる知らない人はまったく平気なのですが、「友達の友達」という他人が、もう恐怖に近く苦手です。喋る事は勿論、具合も悪くなるほどに。
個人的なレポートになってしまい、人見知りじゃない人には申し訳ないのですが同じ人見知りの人は共感してください・・・。
そもそも女友達と食事をするはずが「じゃあ友達も連れて行くね!」と言ったまま連絡が途絶えます。
この時点でかなりパニック。約束もすっぽかしたいほど、嫌な気分に。手は汗でしっとりとしていました。襟足も湿ります。
取り乱して散らかしてしまった事務所のデスク。
取りあえず、「知らない人は嫌だ」というメールを送るのですが、まったく返信なし。無常にも待ち合わせの時間は迫ります。
頭の中は「急に具合が悪くなったことにしようか」「まったく違う方面の電車に乗ってみようか」と極めてネガティブ。
いい大人が恥ずかしい限りです。到着時には心労ですでにバテバテ。人の気も知らずに友人は憎らしいほど明るい。「友達と友達をたせばもっと楽しい夜に!」そんな風に思えないのが人見知りなんですよ。時間が長いほど泣きそうになることを知らないんだろうな・・・。
帰りたい気持ちを抑え、人見知りを治すタイミングを見計らいます。
しかし遠くから見守ることで精一杯。
そして彼女の言うところの「友達」二名と合流。
見たところはいい人そうです。構える必要もないのに、妙に緊張してしまいます。
「腹ごなしに」ということでゲームセンターへ。ワイワイと騒ぎ、すごく楽しそうです。
溶け込めばいいのに、妙に緊張してしまい遠くからまるで両親が子供の姿を見守るかのように、眺めていました。この溶け込むタイミングを逃してしまったことでより一層溶け込みにくくなるのですが・・・。


左:居酒屋にて。徐々に緊張はほぐれつつあります。

上:どうみてもいい人たち。実際にもいい人でちょっと申し訳ないです。
頭ではわかっているんですけどね。そして食事へ。
皆様非常に分別のある大人で、色々と話しかけてもらったりたわいない話。料理も取り分けたり、次第に緊張は溶けていきました。(今となっては緊張で会話も覚えていないのですが・・・。)
運がよかったのか、本当にいい人たちで人見知りをしていた自分を少し恨みましたよ。「悪い人」「嫌な人」っていう人のほうが世の中には少ないのかもしれません。
どこまで仲良くなるか、なれるのかというのは個人個人の趣味などもあるでしょうが、自分から知ろうとしない限り一生わからないんですものね。
人見知りの人は是非一度強引にそういう場所に行ってみるのもいいかもしれません。克服できないにしろ、新しい発見があるはずだ!と、自分に言い聞かせるつもりで締めくくります!
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