ラー博 Vol.22
ラーメン博物館。略してラー博は懐かしさの押売りスポット。
世界初のフードテーマパーク。全国各地の人気ラーメン店を集め、ラーメンの歴史までも網羅したラーメン博物館。オープンから10年経った今でも連日混雑しているというからビックリします。そんな地方からも訪れるというラー博へ、初潜入してきました。
Text:堀江健太郎
ラーメン博物館は横浜アリーナや、ワールドカップを行った横浜国際総合競技場のある新横浜駅にあります。東海道新幹線で東京へ行く人が、新横浜を過ぎると降りる準備をし始める駅です。基本的にはオフィス街で、あとは飲み屋とラブホテルの密集する地域なので、なかなか行く用事のない街でした。そんな街の活性化を目指して作られたのがラーメン博物館というわけです。 おかげでオープンした今でも連日賑わう人気ぶり。観光バスのツアープランにも含まれているほどで、その後フードテーマパークがニョキニョキ出てきたのも、このラー博ヒットの影響ではないでしょうか。
この日は観光バスが3台止まってました。
入場料300円を支払い潜入です。入ると目の前には売店。そして奥にはラーメンの歴史や知識が展示されたミュージアムが、せまっくるしく展示されています。これでは見た目からしてもおまけ要素にしか見えません。見てみるとしっかりした内容なので、1フロア確保しておきたい感じでした。
そしてやっぱりメインになってしまうラーメン会場は上ではなく地下になります。この施設は1階が入口で、上は駐車場、そして下にフロアが続いていくのです。地下へいく階段はさっそくテーマパークらしく細かな装飾がされ、古い学校の廊下のような古びた雰囲気で、下手するとお化け屋敷っぽい薄暗さです。そんな廊下を下った先には夕暮れの昭和33年が広がっていました。
とはいえラーメン屋以外は駄菓子と喫茶くらいなので、ラーメンを食べねば何も始まりません。ラー博には全部で8店のラーメン屋が集まっているのですが、全部を食べることは無理なので、ここからどのお店を選ぶかが迷います。結果的に醤油ラーメン「旭川 蜂屋」を選びました。平日とはいえ、どのお店も並んでいるのですが、それでも数名ほどなのできっと空いてる方だと思います。 列がすすんでのれんの所まで来てビビビッときました。臭いんです。店内がとても異様なにおいがします。しかし店内の誰もが旨そうにラーメンをすすってます。この臭いは気にならないのだろうか?不思議に思っているうちに席へ案内されました。
それでは初のラー博にて、初のラーメンをいただきます。まずはスープから…。ピキン!スープを飲んでさっきからの異臭の元がわかりました。このお店、魚系スープなんですよ。そういえばこの店内の臭いは魚市場のあの生臭いのに似ています。その魚系スープのおかげで焦がしラードがかかっていても、さっぱり味あわせてくれます。こってりなのにサッパリという素敵なスープ。確かに全国から選ばれただけあってウマいです。1件目をペロリとたいらげ、次のお店を選びます。
こってりのちアッサリではあったものの、やっぱり次はアッサリ系がいいなーとは思うのだけど、どうしても好みのこってり系に目が行ってしまいます。気持ちの間を取ったつもりでトンコツラーメンの「博多 ふくちゃんラーメン」を選出。ほんまもんのトンコツをいただいてみたい気がしました。こちらのお店はカウンターか6人テーブルという組合せなので、相席が基本のようです。 こちらもなんだか独特なにおいがする店内ですが、これはトンコツラーメン屋でよく鼻にする匂い。私はそこまで違和感なかったのですが、一緒に来ていた人がアニマル系の臭い。猫飼っている人の家の臭いみたいだというもんだから、げんなりしちゃいました。
白濁したスープに細めんはトンコツの定番です。一口いただくと、トンコツなのに嫌な臭みは全然なくアッサリしてます。これは思わぬアッサリだと嬉しい感じ。細めんながらしっかり噛み応えもあり、これまたウマい。それにしてもお腹がいっぱい。博多ラーメンというと替え玉文化があるので、一杯というのは軽いものなのかと思ってたんですが、普通にラーメン一杯ですよ。博多の人はこれを2玉、3玉おかわりするのでしょうか?小食な私には無理です。でも替え玉って憧れます。いつか注文してみせます!
2件入ればお腹もいっぱいです。満腹の上にスープでタプタプ。私にはこれで限界。でも人気通りちゃんと美味しいお店でよかった。あとは臭いだけどうにかならないかなー?と。これは地下に作ったのが失敗ってことではないのかしら?そんな初めてのラーメン博物館でしたが、人気の通りテーマパークとしてもラーメン屋としても満足できる施設でした。
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