名古屋 Vol.30
東京とも大阪とも違った文化。新しい食の都名古屋を巡る。
日本は狭い国とはいえ、県境を3個くらい越えると交通費がけっこうかかります。それさえ解消できればもっと行動範囲が広がるのにね。今回は格安バスを見つけたので、ちょっとそこまで気分で愛知県は名古屋へ初上陸してきました。
Text:堀江健太郎
名古屋の友人とチャットをしていて、名古屋にも行きたいんだけどねー。なんて調べてみたら格安のバスを発見。この値段は旅行というよりもちょっとそこまでだ。んじゃ来週ちょっと顔出すわ。と名古屋行き決定。翌週9時に新宿を出て、13時過ぎにはもう名古屋駅に到着。うわー初なごやー!といった感動や実感は正直ない。名古屋も都会なので、出発地新宿と景色は変わらずビルもニョキニョキなのです。 これが名古屋駅の駅ビル「JRセントラルタワーズ」。立派!上は展望台で眺めも最高。しかし名古屋駅は上だけじゃなく、地下街も物凄く広大。
待合せしていた名古屋の友人に今回は案内していただく。とはいっても、ちょっとそこまで来ただけなので、観光というよりも名古屋っ子の日常を案内してもらった。と、その前に朝から食べていないので昼食。名古屋はウマいもの沢山。まずはみそかつをいただく。名古屋駅地下にある「矢場とん」というみそかつ屋へ。こちらは地元でも有名なみそかつのお店。どうやらマスコットのブタが人気らしくグッズが豊富。案内してくれた友人もあまり来たことがないらしく、各種グッズを興奮気味に欲しがってました。名物料理って地元じゃあまり食べないものよね。 名古屋はみそかつが有名だが、みそかつが有名なお店はこちらの「矢場とん」。店員さんが食べ方や、味は大丈夫?など声をかけてくれて親しみやすい。オリジナルグッズも沢山あるので、お土産に最適かも。
昼食後は名古屋駅にいるアイドルナナちゃんに会いに行く。そういえば名古屋の人は名古屋を略す。名古屋駅は名駅(めいえき)というのです。しかも呼ぶ時だけじゃなくて、例えば先ほどの「矢場とん」は名駅エスカ店と、お店の支店名などでも正式に名駅と言われてしまうのだ。んで、ナナちゃんね。ナナちゃんはセブンというデパートのキャラクター。昭和48年生まれのビッグな存在。というか、そのまま大きなマネキンなんだけど、デカさを過剰に期待し、実物を見て「あ…そうなんだ。」と素になってしまって、わざわざ案内してもらったのに申し訳ない反応になってしまいました。 でもね、確かにデカイよ。知らずに名古屋に降りてアレを見たら、名古屋ってなんて国なんだときっと思うよ。ちなみに彼女はファッションも季節や流行に合わせて変化するよ。トミーフェブラリーだったり、先日まではスパイダーマンでした。この日はドラゴンズだったよ。
ナナちゃんを見たら名古屋っ子のショッピングを見せてもらいに大須観音駅へ。ここから商店街がズズィーッと続きます。古そうな商店街だと思うのだけど、たまにアクセサリーなど若者向けの新しい店舗もあり、見ていて面白い。東京でいうなら中野ブロードウェイのような印象。進んでいくと商店街も栄えてきて賑やかに。でも賑やかな商店街の中に急にお寺があったりとビックリする。あと5分早ければここでからくり人形が観られたらしい。
商店街は切れ目なく続くのだけど、お店の傾向が徐々に変わってきて面白い。さっきは中野だったけれど、今度は電機街となって秋葉原っぽい。街の傾向が変われば歩いている人も変わってくるので、それがまた面白い。電機の集まるエリアのほか、家具の集まるエリアもあるらしく、この辺一帯で中野、秋葉原、中目黒まで回れるのかと便利だなーと思ったよ。
するする歩いていたら、名古屋の中心地区「栄(さかえ)」に着いた。名古屋っていうのは繁華街が密集してるらしい。歩きつかれたので名古屋パルコでお茶をする。名古屋っ子にとってパルコはオシャレな場所らしく、気合を入れていく場所らしいです。んでお茶した場所は「キャッツガーデン」というのだけど、名古屋ではとりわけ珍しいお店ではないらしいのだ。店内の至る所にネコをあしらってあるお店で、メニューがアメショーパフェとかそういうメルヘンチックなわけではないようです。 このキャッツガーデンというのはパルコに合わせてオシャレに作ったらしく、知られているのは「キャッツカフェ」といって、そこではネコが天井からぶら下がっていたり、可愛いというかおどろおどろしいんだ。というのは友人のコメント。
栄の街もブラブラ歩いているとテレビ塔を見つける。友人はオアシス21という最近できた場所を案内したかったらしいのだけど、高いところには登りたい。あとでテレビ塔にも寄らせてもらうことに。オアシス21っていうのはなんなんでしょうね。基本的に地下街なんですよ。でもわざわざ天井なくして吹き抜けにして、また屋根を付けたような所です。屋根部分がガラスになっていて、さらに水まで貯めてある。そこへは上がれるようになっていてとても綺麗。でも水のある部分が透明なガラスなので下が見えて恐いです。
←これがオアシス21を上から見たもの。地上はぽっかり穴。下は地下街。上はガラス張りの池。↑のように2階分下が見えて恐い。
そしてテレビ塔。この時テレビ塔は50周年ということで、各局のアンテナを集積させたのは東京タワーよりも先というか、日本ではここが最初らしいです。中へ行くとなるほどレトロな雰囲気。展望フロアへ行くと、ちょっとした柱の影にソファが何箇所かあり、なんかカップルが寄り添って変な雰囲気ですよ。ケッ!と思いつつ、さらに上があるようなので階段を登っていくと、なんとまぁ金網で囲まれた展望台です。デパートの屋上ならまだしも、こんな高所で金網は初めてです。風が気持ちいい。
展望台って観光地になるけど実際に楽しめるのは地元の人かもしれないですね。私からしたら眺めがいいなーで終わってしまうのだけど、地元の友人はスゲースゲーと金網にしがみついて見入ってました。ちなみにここに登るのは友人も初めて。やっぱり地元の観光地も地元の人は行かないものよね。
夜は友人の双子の妹やらその彼も集まって、手羽先の美味しい「世界の山ちゃん」という居酒屋でかまっていただきました。東京で手羽先というと、焼き鳥の種類っぽいイメージもあり、塩っていう印象だけど、こちらは特製タレがピリ辛でビールが進みます。ウマいです。散々遊んでもらって今夜は解散。ちょっとそこまでなので、渋谷で飲みすぎて終電逃した時と同じように、名古屋の漫画喫茶で1泊というか朝まで時間を潰しました。 名古屋の朝と言えば、通常のコーヒー1杯の値段でトーストやゆで卵が付いてくる、喫茶店のモーニング。それを食べようと思ってたのに、漫画喫茶で朝の7時まで漫画を読んでしまい、気付いたら9時半ですよ。
名古屋の大人の名店街→
焦って街へ繰り出し、モーニング!と見つけた喫茶店にとりあえず入って注文。したのはいいのだけれど、冷静になってメニューを見ていると、どうやら間違えたらしい。私はコーヒーを注文して、おまけのモーニングを頂きたかったんだけど、実際にはモーニングセットを注文してしまった。これはどうやらおまけじゃなく、立派なセットを頼んでしまったらしい。普通にモーニングもやってたらしく、コーヒーだけを注文したらホットサンドが付いてきたらしい。でも私はセット。なんだかお得感が薄くてガッカリ。実質名古屋のモーニングは体験ならず。 こちらは普通のモーニングセット。コーヒー+200円でスクランブルエッグのせトースト、サラダ、トマトジュースが付く。ただでホットサンドと比べると、お得感が薄い。
2日目は1人でぶらり観光。といっても名古屋城へ行っただけ。昼食に「あんかけスパゲティー」を食べて、バスの時間まで名古屋の駅ビルの展望台へまた登る。昨日のテレビ塔よりも少し名古屋を知った分だけ、気持ちを入れて景色を眺めることが出来ました。以上でぶらっと名古屋はおしまい。帰りに「天むす」をお土産に買って帰路に着きました。 あんかけスパゲティー。イタ飯屋のメニューのひとつかと思っていたら、あんかけスパゲティー屋として、あんかけスパの種類が沢山ある。全く知らない食べ物だったが、食べれると今までにもあったんじゃないかという親しみやすさ。
名古屋は東京とも大阪とも違った独特な文化があり、味も雰囲気も楽しめる街でした。特に名古屋の食は沢山あるけれど、大阪のたこ焼きや原宿のクレープのように軽食はなく、全てガッツリなので1日3食食べても食べきれません。今回も「きしめん」や「ひつまぶし」はおあずけ。来年には愛知万博も名古屋で開幕するので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。 今回利用したのは(株)アベニュートラベルの高速バス。大阪、仙台行きもあり、どれも驚きの価格。詳細や料金、ご予約についてはWebサイトをご覧下さい。

【アベニュートラベル】
http://avenuetravel.co.jp/
TOPへ戻るTOPへ戻る 前へVol.29 ハジメテノニコレット Vol.31 ハジメテノ東京で名古屋次へ この特集の一覧へこの特集の一覧へ

\28,000-