東京で名古屋 Vol.31
東京に進出する名古屋の味は、本当に名古屋の味なのか。
愛知万博が間近になってきたからか、名古屋が最近注目を集めてます。注目はされてるけれどブームはきてない?先日の名古屋旅から3日後。東京の名古屋を味比べしてきました。
Text:堀江健太郎

名古屋の名物はウマかった。みそかつ、手羽先、天むす、味噌煮込みうどん、ひと際異色なあんかけスパゲティーも美味しかった。そんな名古屋の食文化が最近関東にも浸透してきている様子。先日食べた名古屋の味は再現されているのだろうか。東京では初めての名古屋を今回は巡ります。

まずは銀座にみそかつの「矢場とん」があるというので向かった。

「矢場とん」の関東初出店が、なぜに銀座に出店なのかが気になるところ。場所はにぎわうところから少し離れるものの、銀座三越から10分もかからない場所にありました。
お店は今年3月に出来たという事もあり、とても綺麗。ブタの看板もデカでかとあり、店構えは名古屋と変わらない様子。銀座を恐れていません。スッとお店へ入ったのがタイミング良かったのか、すぐに後ろに列が出来た。このお店が名古屋で有名というのは先日知ったのだけど、東京でも並ぶくらい人気ということに意外でびっくりした。店内はどうやら銀座仕様。名古屋よりもオシャレです。私の行った名古屋の矢場とんは老舗の定食屋といった雰囲気だったけど、こちらはダークブラウンで重厚のあるテーブルに、からし色のソファーとオシャレっぽいです。
名古屋よりも少しオシャレな印象。天井のライトにまでブタのキャラクターが。これはちょっと可愛くて欲しくなりました。
メニューやみそかつ丼の味も同じ。出てくる飲み物も水ではなく、冷たい緑茶なのでサッパリしてこれは嬉しい。

1階はカウンターのみ→
せっかくだから違うものも食べたいけれど、前回と同じく「みそかつ丼」を注文。そういえば使用しているメニューも名古屋と同じでした。しばらくして料理登場。おっ、どんぶりに乗っているカツの配置は同じです。それでは味の検証。ぱくり。あっ、これは同じ味です。コクがあって甘味のある味噌。それでもあとに残らず意外とさっぱりしていて、カツがしつこくなく食べられる。それがこの味噌の特徴。それ以外にこのどんぶりの味を検証するといっても、カツの質や食感については食通でもないので判別できず、味噌の味で同じかどうかの判断しかできなかったです。でも同じと思ったというのは、つまりはウマいというわけで、軽快に箸を運び完食。ごちそうさまでした。
腹ごなしに銀座をぶらぶらしていると、これまた名古屋では有名な「コメ兵」を発見。こちらは名古屋の有名な質屋というかリサイクルショップというか、もはやデパート。東京では無印良品と並んで出店です。ちなみに先日9/23日に建物ごとリニューアルということでかなり綺麗でした。 全国でも一番の大きさかと思う無印良品と並んで名古屋の「コメ兵」。大阪のUNIQROのように関東に食い込むことが出来るか今後が気になります。
そして名古屋の味2店舗目は手羽先「世界の山ちゃん」です。こちらは名古屋ではもう至る所にあり、関東では4駅6店舗の進出。今回は川崎駅の仲見世店へ。昨年9月に関東初出店を果たし、場所は同じく川崎駅の砂子店なのですが、新しい方がいいので今年5月にオープンしたこちらへ。土曜の7時に2名で行ったら、すでに満席の順番待ち。名前を伝え、ずるがしこくもう一方へ行ってみるも同じく満席。結局1時間後にようやくカウンターで案内されました。
とりあえずビールは定番ですが、ここでは「とりあえずビールと手羽先」。それを注文してからメニューを見てじっくり検討。しかしまぁ、なにを間違えたのか手羽先2人前10本がカウンターに差し出され、ビールが全然こないじゃないか!5分遅れでビール到着。不服です。気を取り直して乾杯をして、手羽先をいただく。ぱくり。あっ、これは違いますよ!名古屋とは味が違います。

手羽先は1人前で5本。いままでなら1、2個食べれば満足だったけど、この手羽先は5本にさらにおかわりで10本も軽くいけてしまいます。

その他、関東版なのか特別な名古屋名産メニューがいくつかありました。

山ちゃんの手羽先の特徴はコショウの効いたピリ辛ということなのですが、確かにどちらの店舗もピリ辛です。でも名古屋はタレがたっぷりとついていた気がするんですが、川崎店はドライです。パリパリとして、そしてコショウが粉っぽい。から揚げ粉というとイメージしやすいかもしれないです。でも、これはこれでウマいなぁー。ってことでなんら問題だし。ビールも沢山飲みました。
手羽先もさることながら、メニューは明らかに違っていました。名古屋名物を前面に押し出した関東版でしょうか、名古屋の名物台湾ラーメンがメニューに入ってます。これは名古屋にはないメニューです。そして名古屋で注文した「うずら玉子フライ」。その時普通のフライで味がないので、どて煮の味噌ダレを付けて食べたのですが、名古屋だからってなんでも味噌付けるというのは間違いだ!と名古屋っ子に怒られたのです。怒られたんですが!関東のメニューは「みそうずら玉子フライ」ってメニューになってますよ!どうなんですか、名古屋っ子!
名古屋の味を本場と東京で食べ比べてみた今回。同じ味でも違っていても、名古屋の食べ物は美味しいということが分かりました。そして知ってか、知らずかどちらの店も大繁盛。他にも名古屋の食べ物「天むす」や「あんかけスパゲティー」も東京に出店してますし、きしめんやひつまぶしはもうお馴染みというわけで、名古屋は産地や名産というよりも、料理が特産の地なのかもしれません。どれも馴染みやすく美味しいので、東京で手軽に味わってみてはいかがでしょうか。 今回足を運んだお店について、場所はメニューなど詳しく知りたい方は、各Webサイトをご覧下さい。

【みそかつ矢場とん】
http://www.yabaton.com/

【世界の山ちゃん】
http://www.yamachan.co.jp/
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